EyeCane
2014年10月20日、IOS PressはRestorative Neurology に触覚あるいは聴覚を使って視覚障がい者の行動範囲を広げることに関するイスラエルのヘブライ大学の研究者文献がオンライン版に掲載されたことを明らかにしました。
現在使われている白い杖は一部の視覚障がい者にとって使いづらい、高いところにある障害物を発見できない、使用するためには訓練が必要となるという欠点を有しています。
EyeCaneは白い杖の欠点を克服することを目標に制作したElectronic travel aids(ETAs)の一つです。いままでETAsを目指した製品はいくつかの試作品がありましたが、白い杖を上回るものはありませんでした。
EyeCaneの仕組み
EyeCaneは距離の情報を触覚あるいは聴覚的合図に変換することで、近くと遠方といった二つの異なった方向にある物質の距離情報を同時に使用者に伝えることができます。
(画像はプレスリリースより)
使用者は数分間の練習で、音とバイブレーションの両方あるいは片方から足下と目標物の距離を得ることが可能。
実際の視覚障がい者と目隠しをした人の両方でEyeCaneの有効性を検討したその結果、5分以下の練習で70%以上の人が使えるようになったとのこと。
ヘブライ大学ではEyeCaneの他にEyeMusicというETAsを開発しています。EyeMusicはEyeCaneよりも多くの情報を得ることができますが、使用するために集中的なトレーニングが必要になります。
IOS Press プレスリリース
http://www.alphagalileo.org/ViewItem.aspx?