米国偵察局がNASAに進呈
米航空宇宙局(NASA)は11月27日、
スパイ用光学望遠鏡の使い道の募集を開始した。
光学望遠鏡は1990年代末に、
米国家偵察局(NRO)がスパイ衛星向けに開発したが、実際には配備されなかった2基。地上偵察という本来の目的に性能が合わなくなったとして、NROがNASAに譲渡した。
ハッブル宇宙望遠鏡と似た構造で、直径2.4メートルの主鏡を備えており、超高解像度の画像を撮影することができる。
暗黒エネルギー調査したいけど……お高いんです
使い道として有力候補に挙げられているのは、宇宙の膨張に関係が深いといわれる「
暗黒エネルギー」を探求するという案。ただし実用化には、さまざまな装置を新たに開発する必要があるため、莫大な予算がかかる。
このほか、太陽が地球の磁場に与える影響を研究する案なども候補に挙がっている。予算不足に苦しむNASAは別の使い道も考慮するため、来年1月7日までアイデアを募集し、翌2月に専門家による検討会を開いて具体策を議論する。
News Releases/NASA
http://www.nasa.gov/home/hqnews/2012/novNational Reconnaissance Office
http://www.nro.gov/