まばたきと脳の意外な関係
まばたきと脳の関係で、新事実が判明した。大阪大学や情報通信研究機構未来ICT研究所(神戸市)の研究チームは、
まばたきをするたびに脳の活動が切り替わるとの研究結果を発表した。映像を見ているときにまばたきをすると、脳内の活動領域が一瞬変化することから得た分析だ。
研究チームは10人の大学生を対象に、約30分の映像を見せながら機能的磁気共鳴画像装置(fMRI)で、
脳の血流の変化を観察した。
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まばたきが脳をリセット
観察では、まばたきをするたびに、周囲に注意を向けていた状態から安静にしたときの状態に瞬時に切り替わり、また元に戻る。真っ暗な映像を見せた場合には、まばたきをしてもこのような現象は起きなかった。
このことから
まばたきは、新しい情報を受容するために、脳をリセットする役割を果たしていると考えられる。
大阪大学の中野珠実准教授は
目を閉じることで、物語の流れに区切りをつけて注意を解き、情報処理を円滑にしているとみられる
(「47NEWS」より引用)
と話している。
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まばたきと脳の関連は?
人は1分間に15~20回まばたきをする。まばたきによって眼球が潤う作用はよく知られているが、脳との関連は不明だった。頻繁に行われるまばたきが、脳の活性化や気分転換に関わっているかどうかは、まだ証明されていない。
ヒトの脳が発揮する多彩な機能は、1000億のニューロンの複雑なネットワーク機能が司っている。今後さらに研究が進めば、脳のネットワークとまばたきとの関連の詳細が明らかになるだろう。
47NEWS
http://www.47news.jp/CN/201212/CN2012122401001299.html